<造船>
韓国のタンカー受注価格が急上昇,鋼材など原材料高騰が影響 521-228513 毎日経済新聞 2005-01-24 p.A13図
 この2年間で緩慢な上昇を続けてきた船舶価格が最近急騰しているため,鋼材高騰に悩んできた韓国造船企業の急速な財務改善が見込まれる。英国の市場調査機関クラークソン社によると,30万トン超大型タンカーの市場価格は2002年12月の6350万ドルから2005年1月には1億1800万ドルと86%も上昇した。17万トン級バルク船価格も82%上り,LNG船も27%値上りしている。船舶価格の急上昇は、需要増と主原料の鋼材などの高騰を反映したもので,日本からの輸入厚板は2002年末のトン当り280ドルが最近は600ドルまで上昇している。
鉄鋼のポスコと造船業界が鉄鋼材共同研究などの常設協議会を結成(韓) 521-228514 毎日経済新聞 2005-01-18 p.A15
 韓国の鉄鋼最大手ポスコは,大手造船メーカーの現代重工業,大宇重工海洋,三星重工業と,次世代の鉄鋼材開発や造船用船舶技術などを共同開発する「造船用鋼材発展共同協議会」を組織し,初代会長にポスコの呉ジャンガン専務を送り込んだ。従来韓国では,この種の連絡会議をポスコ主導で随時開催してきたが,常設組織の設置は今回が最初である。協議会は情報共有化の一環として,新鋼材などに関するセミナー開催や造船用鋼材開発の研究プロジェクト企画なども行う。ポスコが開発したTMCP鋼材を拡大するための造船テストや標準化事業にも着手する。
台湾造船業界がかつてのプレジャーボートの経験生かし豪華ヨット建造で浮上 521-228515 *Fin.Times 2005-01-31 p.20表図写
 80年代には小型で安価なプレジャーボートの世界的生産国であった台湾だが,その後人件費・地代の高騰や通貨高で70%の造船所が閉鎖に追込まれ,生き残った造船所は豪華ヨット建造に打って出た。木材・皮革加工など内装技能訓練まで行い,今では世界第5位の生産国(シェア6%)に浮上している(主な企業はJade Yachts,Horizon Yachts等)。87年まで40年に及ぶ戒厳令下では領海でのレジャーが禁止されていたため,国内市場が育ってないが,政府も漸くその経済的効果を理解し始め,アジア初のヨット建造特区建設やプレジャーボート所有,マリーナ経営に関する規制緩和に乗出している。
韓国の現代重工業,1万TEU級、全長349mコンテナ船を中国から4隻受注 521-228516 毎日経済新聞 2005-01-24 p.A13
 現代重工業は,中国のコスコ社から1万TEUを積載できるウルトラ・コンテナ船4隻を1隻当り1億2740万ドルで受注した。これは超大型LNG船に次ぐ高付加価値となる。今回の船のサイズは,全長349m,全幅45.6m,喫水27.2m,9万4000馬力エンジンを搭載、速度25.8ノットで,2008年までに引渡される。現代重工の黄造船本部長は,現在1万2000TEU級のコンテナ船開発が完了し,今後本格的受注戦に乗り出すと述べた。同社は現在,ドイツのHapag-Lloyd社から8600級TEUコンテナ船2隻,オリックス社から3万5000級立方メートルのLPG船1隻を受注している。