＜その他電子機器＞

エンタテインメント・ハブとなるゲーム機での勝利はメーカーにとって決定的
525-229378	＊Wall Str.J.	2005-5-16	p.B1，B4図
ビデオゲーム・メーカーは現実感を高めた映像の新世代ゲーム機を市場化して，消費者の買い換えに期待している。しかしこれまで同様にゲーム機の能力がフルに活かされたソフトの登場には発売後1〜2年を要するだろう。次世代機向けソフトの開発競争が活発となっている中で，ゲーム機が映画，その他デジタル・エンタテインメントのハブとなりつつあることから，初期段階での勝利が決定的に重要だとするマイクロソフト社は，ソニーや任天堂を上回るソフト制作者へのサポート，開発ツール，取引条件を提供している。
セキュリティ装置の売上げが安定した伸びを示すとの予想
525-229379	＊Elec.Bsns.	2005-5	p.30表
高性能電子セキュリティ装置の需要は安定的に増加すると見られる。世界市場は2008年まで年率8.4％成長し，740億ドルに達すると予測されている。しかしその主な原因は，多くの国で犯罪発生率が上昇しているからだという。観光業や航空産業が回復するに伴い，政府や企業はセキュリティにかける予算を増加させている。セキュリティ産業のデジタルへの移行は，関連業者にとってビジネス機会の創出になる。価格が下り，技術面での進歩が進めば，人を使うセキュリティ・サービスに取って代る可能性がある。
45ナノ・レベルの半導体設計の生産性向上に対応を迫られるEDA業界
525-229380	＊Elec.Bsns.	2005-6	p.42〜47図写
半導体の電子設計自動化(EDA)の将来に関する議論は，エンジニアリング作業に要する時間を抑えつつ，効率的なチップを作り出すにはどうしたらいいかという問題に収束している。このためにはEDAメーカーは，フォトマスクと製造プロセスを意識したツールを提供していく必要がある。だがこれには2つの問題がある。その問題とは，半導体業界が45ナノを超える製品へ向かう中，製造プロセスの正確なモデルを生み出すことが困難になりつつあることと，現在の能力をはるかに超える設計プロセスを達成するツールは，システム設計を一層複雑にする可能性があることである。
次世代ゲーム機を居間へ送り込む日米3大メーカーの間で予想される激しい競合
525-229381	＊Wall Str.J.	2005-5-18	p.D1，D6写
マイクロソフト社とソニーはこれまでゲームをしなかったユーザーを誘い込むために，音楽やビデオ・サービスを楽しめる様々なデジタル・エンタテインメント機能を強調し，任天堂はおなじみのゲームの新バージョンのグラフィックの素晴しさを訴求点にしている。次世代機を待ち焦がれている消費者には，他社に先駆けて今秋に発売されるXbox 360に先発の利があるだろうが，市場の勝者が先行者とは限らないのは，セガの例を見ても明らかである。また各社ともポータブル型ゲーム機にも力を入れており，任天堂はGame Boy MicroやDS，ソニーはPSPなどを投入し，激しく競争している。
市場構造の変化で深刻な苦境に陥っているEDA業界(米)
525-229382	＊Elec.Bsns.	2005-5	p.38図表
今日EDA産業は深刻な事態に陥っている。ASICやASSPの設計数は97年から減少を続けている。スピードアップ，値段下落，品質向上の一方で，チップのデザイン・コストは急激に上昇しており，このためASICよりもプログラマブル・チップを使用する傾向が高まってきている。Gartner Dataquest社によると，チップ・デザイン・プロジェクトのうち，主に自社製のツールを使用するケースは4分の1を超えるという。3大企業の2001〜04年の平均収入はわずか12％増で，利益は44％も減少している。
次世代ゲーム機ですでに勝者となっているのはチップを供給するIBM社
525-229383	Fin.Times	2005-5-16	p.15図写
ビデオゲーム業界の見本市E3では，次世代ゲーム機のまぎれもない勝者としてIBM社の名が挙がっている。マイクロソフト社のXbox 360，ソニーのPlayStation 3，任天堂のRevolutionいずれの心臓部にも，IBM社のプロセッサが使われているからだ。PlayStation 3に使われるIBM社の革新的なプロセッサCellは，ソニー，東芝との合弁会社で開発され，インテル社とAMD社のプロセッサより7つ多い9つの演算系統を持ち，Xbox 360に使われるPowerPCアーキテクチャは，Cellには性能的にかなわないものの，数年前のスパコン並みの性能を持っている。
世界最大のホーム・エンタテイメント企業を目指すElectronic Arts社(米)
525-229384	＊Mgmt.Today	2005-5	p.58〜65表写
2004年のElectronic Arts社(EA)の収入は約30億ドルで，Disney社の10分の1に過ぎない。しかしビデオゲーム市場は米国だけで年100億ドルに達し，映画の興行収入を上回る。また同社の世界シェアは25％で，2位以下を大きく引き離している。ビデオゲームは今や父と子が共有できる遊びになっている。またゲーム市場の大きな魅力は，市場がまだ成熟していないことだ。欧州での家庭のゲーム機所有率はまだ低く，ドイツでは7％に過ぎない。女性を市場に取り込むのもこれからだ。
製品仕様に応じた価格設定で増収を目指すEDA企業Cadence社(米)
525-229385	＊Elec.Bsns.	2005-6	p.26図
2〜4年毎にツールを総入れ替えしなければならない電子設計自動化(EDA)の分野では，他のソフトとは逆に，一定期間毎に使用料を支払う課金方式が顧客に好まれている。だがEDA企業が顧客に提供している旧式の製品をほぼ無料で新型製品と取替える交換条項が，長期的な収入を損なっている。Cadence Design Systems社はビジネスモデルを改善する一案として，仕様に応じた価格設定を導入する。製品が新しいものになるほど高額になるが，最新仕様を必要としない顧客は旧型製品を安価で入手できるという仕組みである。また半導体企業と利益を分け合うという方法も考えている。
Finmeccanica社が軍用エレクトロニクス部門の名称にSelexを採用(伊)
525-229386	＊24 Ore	2005-5-19	p.37写
Finmeccanica社は，軍用エレクトロニクス部門の新しい商標をSelexとすることを決定した。同部門はSelex Sensors and Airborne Systems社(年商15億8000万ユーロ。英国のBAE Systems社が25％出資)，Selex Communications社(8億9500万ユーロ)，Selex Sistemi Integrati社(旧AMS。7億ユーロ)で構成される。同部門のルーツであるSelenia社の名前にアグレッシブな意味を込めて-xの語尾を付けたものだが，将来はFinmeccanica本体をSelexと改称する可能性もある。
ソニーのPlayStation 3は画像の美しさだけは成功には不充分
525-229387	Fin.Times	2005-5-19	p.17
ソニーのPlayStation 3は，画像の美しさでマイクロソフト社のXbox 360を凌駕しているが，創られた現実感は時に不快感を覚えるほどだ。画面の美しさを充分楽しむために必要な高精細度テレビ・モニタが約5000ドルかかることも，ゲーム機が300〜400ドルであることを考えれば違和感がある。しかしソニーは10年単位でゲーム機を考えており，高精細度テレビがかなり値下りする将来を見込んでいる。これに対してXbox 360は，他に先駆けて買えることや値段の安さの他に，MTV等を利用したマーケティングや，ゲーム機とオンライン・ゲームの使い勝手のよさが訴求点となる。
SMIC社(中)の半導体装置発注を巡り米国輸銀の融資保証承認棚上げが問題に
525-229388	＊Bsns.Wk.	2005-5-23	p.18〜19図写
中芯国際集成電路製造(SMIC)は，Applied Material社(米)の半導体製造装置7億7000万ドル発注のため，米国輸出入銀行に融資保証を求めたが，申請は棚上げされている。経営不振のDRAM世界2位のMicron社が，DRAM価格の低下に繋がると反対しており，Micron社の拠点アイダホ州選出の上院議員が，同行を監督する委員会の委員長だからだ。一方下院では，70人以上の議員が早期承認を求め，総裁の去就問題も取沙汰される。米国の半導体製造装置の70％は輸出され，今回の取引以外に50億ドルの取引が控える。また米国は中国で51％のシェアを持つが，中国市場は今後さらなる発展が期待される。
市場のトレンドにも注意を払う高性能マイクロ波装置のe2v technologies社(英)
525-229389	＊Engineer	2005-5-16	p.30〜31写
e2v technologies社は，高性能マイクロ波装置及び検出装置の開発で世界をリードしている。最新の歯科用装置から宇宙望遠鏡まで，同社の製品は様々な部門で使用されている。現在は超高出力，高周波のマイクロ波を発生できる装置を製造している。新世代のシンクロトロン・マシンでも重要な役割を果たしており，イメージ検知も主要な分野のひとつである。同社の活動範囲が広いのは，これらの成果に寄与しているTrevor Cross博士のチームがトレンドを予測しているからだという。